相続人申告登記について
こんにちは、くろしば司法書士事務所です。
朝晩だいぶ冷え込むようになってきましたね。
先週半ばから風邪を引き込んだようで、先週後半2日間お休みにさせていただいて申し訳ございませんでした。今もノドの調子がおかしくて、声がきちんと出ない分、ブログ書きをしよう!というわけで、この記事を書いております。
さて、今回のお題は相続人申告登記について、です。
相続登記の義務化と合わせて導入されたのがこの制度です。
というのも、最終的には相続登記をしないといけないわけですが、少し前に相続発生!登記の期限は?で触れたように、期限の3年以内に相続登記できない場合がままあるわけで。
そういったときに、応急的に行っていただくのが相続人申告登記となります。
で、応急的なものですから、申請の方法や添付書類についても、かなり簡略化されています。すごく詳しく知りたい!という方は法務省のサイトをご覧いただくとして(法務省・相続人申告登記について)、今日は簡単に説明したいと思います。
まず、相続人申告登記をするとどうなるか、ですが、この申告の申出人さんの氏名や住所が登記簿に載ることになります(付記登記、という形で入ります)。そもそもこの制度、不動産に何かあったときの連絡先がわからないと困る!というところから始まっているので、登記簿を見た人が申出人さんの住所氏名を知ることができるのが大前提なんですね。なので、申出をしたけど、不動産業者から連絡来ると面倒だから住所氏名は公開しないで!はできないことになっています。
次に、誰が申出人になるか、です。
申出人になるのは「相続により所有権を取得した者」(不動産登記法第76条の2第1項)とあります。同じ条文の後半に「遺贈(相続人に対する遺贈に限る)により~」の文言もありますが、どちらにしろ、相続人さんが申出人となります。
では手続きはどのようにするか、ですが、法務局に申出書と添付書類を持参してもいいですし、インターネットを利用して、かんたん登記申請のサイトから申請することもできます。このかんたん登記申請、申請の種類によっては電子署名が必要なんですが、相続人申告登記の手続きについては、申出人さん本人がされる場合は電子署名不要、となっています。
また、申請費用も無料ということで、登記費用が払えない場合でも申出はできるようになっています。
最後に添付書類について。
大まかに次の3種類となります。
1.戸籍関係
2.登記名義人さんが被相続人さんであることを証明するもの
3.申出人さんの住所を証明するもの
このうち、1は更に3種類あって、
・登記名義人さんの死亡日の記載のある戸籍
・申出人さんが登記名義人さんの相続人であることがわかる戸籍
・登記名義人さんの死亡日以降に発行された申出人さんの戸籍
となります。遺産分割や法定相続分での相続登記と違って、登記名義人さんと申出人さんの分のみでOKとなっています。また、必ず3通必要なわけではなく、例えば申出人さんが登記名義人さんの配偶者だった場合、登記名義人さんの死亡日以降の申出人さんの現在戸籍を取得すれば、普通ここに登記名義人さんの死亡日・申出人さんと登記名義人さんの続柄も載りますので、これ1通で1の戸籍関係の書類は揃うことになります。
次に2ですが、登記簿上の住所と登記名義人さんの本籍が同じ場合、1の書類と兼用できるのですが、住所は住居表示になっていることが多く、本籍の記載とは違うことがあります。その場合は、普通、登記名義人さんの住民票の除票の写し(本籍地記載あり)や戸籍の附票を提出します。
最後の3ですが、普通は住民票の写しですね。ですが、これも簡略化されていて、申出人さんの氏名のふりがなと生年月日を申出書に記載すれば、提出を省略することができます。
なんでそんなことができるのかというと、令和8年4月1日から、住所氏名の変更登記が義務化になるんです。そのために、法務局から住民基本台帳ネットワークシステムに照会ができるようになっています。この照会をかけるのに必要な情報が、ふりがなと生年月日なんですね。ということで、ふりがなと生年月日の記載があれば、申出書の住所が正しいのか法務局で確認してくれるので、住民票の写し出さなくてもいいわけです。便利ですね~。
と、簡単に説明の予定がかなり長くなってしまいました…。
ただしあくまで相続人申告登記は応急的なもの。所有権の公示をするものではありません。最終的には相続登記をしないといけない、ということは忘れないでくださいね。
以上、今回もお付き合いいただき、ありがとうございました。


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