司法書士の仕事の王道?といえば登記申請!
で、登記については大まかに不動産登記と商業登記に分けられます。
不動産登記簿(正確には不動産登記の登記事項証明書や登記情報)は、
家を買ったり売ったり銀行でローンを組んだり、
なんてときに目にする機会が一応あるかと思うのですが、
普通に生活してると商業登記簿(こっちも正確には、商業登記の登記事項証明書や登記情報)
なんて目にする機会はあまりないと思うのです。
不肖ワタクシも、司法書士試験を受けようと思って勉強始めるまで、
全く見たことありませんでした…。
で、商業登記って何のためにあるのかというと、
例えばA社の甲さんが、B社の乙さんと取引しようと思います。
別に100円のボールペン1本買うだけならさして気にせず、
甲さんにとって乙さんが初めて会う相手でも、
まあその場ですぐ「これちょうだい」「まいどあり~」で済みますよね。
けどこれが、100円のボールペン100万本、1億円の取引だったら?
乙さんから5億円の電子顕微鏡の受注を受けて専用にカスタムしたのに、
いざ納入ってときに乙さんのB社が存在してなかった、なんてことになったら?
大変ですよね~!
というわけで、その会社がどんな会社で、だれが役員なのかがわかるように、
商業登記というシステムがあるわけです。
そのために、商業登記簿には以下のようなことが記録されています。
- 商号…会社の名前ですね。〇〇株式会社とか。
- 本店…本社の住所です。
- 目的…不動産の売買、日用雑貨の販売、など、こんなことしてる会社です、ってわかるように書いてあります。
- 資本金の額…今は1円でもOKですけどね。ただ、あんまり低いとちょっと大丈夫か?となるかも。
- 役員に関する事項…取締役とか代表取締役が誰か、ってことです。
他にも発行可能株式総数とか発行済株式総数とか公告をする方法とか色々あるんですけど、まあ割愛。
とりあえず、これを見ればどこにあるどんなことしてる会社で、代表取締役(社長)が誰か、なんてことがわかるわけです。
会社の成立年月日もわかるので、先月できたばっかりで、いきなり巨額の発注とかされたら「大丈夫か確認しよう」となりますよね。また、乙さんの名刺に「社長」ってあるのに、B社の登記事項みたら、代表取締役にも取締役にも乙さんの名前がない!ってなれば、「詐欺かも!?」と気づくかもしれません。
そんなわけで、誰でも見られないと意味がないですから、登記事項証明書や登記情報は誰でも取得することができます。(手数料はかかります。2024年10月21日現在、331円から600円)
でも逆に、登記簿に書いてあることが嘘だったり、古かったら?
わざと嘘の登記をしたり、過失(ミス)によって実際と違う登記をした場合、
その登記を信用して取引をした相手に対して、
「本当と違うから責任取らないよ」とは言えない、と決められています。
(会社法908条2項)
また、例えば乙さんがB社の社長を辞めたのに、登記上はまだ代表取締役のままだったとします。
(変更登記を忘れてたりなんかで、結構あるんですよね…)
で、乙さんが辞めたことを知らない甲さんが、
乙さんがまだ社長だと思って乙さん相手にB社と契約したとすると、
B社は甲さんに「この契約は無効だ!」って言えないわけです。
(会社法908条1項)
だけどまあ、登記申請ってお金(登録免許税)かかるし、ほっといてもいいんじゃない?ってなると、商業登記というシステムの信頼性が揺らぎますよね。そのため、ちゃんと罰則もあります。
(会社法976条1項1号)
なんと、100万円以下の過料!
まあ、満額100万円って言われることはそうそうないとは思いますが…。
だいたいの登記については、変更があってから2週間以内に登記しなさいね、ってなってますので、
お忘れになっていた会社の方は、早めに登記したほうがいいですよ~。
もちろん、「自分じゃ無理!」って場合は、お近くの司法書士にご相談くださいませ。
当事務所でも、商業登記のご相談承っております。


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